赤ちゃんのおへそが出ていて心配…そんな保護者の方へ
「赤ちゃんのおへそがポコッと出ているけれど、大丈夫?」
「このまま様子を見ても治るの?」
乳児健診や外来で、このようなご相談を受けることがよくあります。
赤ちゃんのでべそは、医学的には臍ヘルニアと呼ばれ、生後間もない赤ちゃんによくみられる状態です。多くは自然に改善しますが、おへその大きさや月齢によっては、圧迫療法が勧められることがあります。
今回は、臍ヘルニアの特徴と治療についてご紹介します。
臍ヘルニアとは?
臍ヘルニアは、おへその筋肉(臍輪)が閉じる前に、お腹の中の腸などが皮膚の下へ押し出され、おへそがふくらんで見える状態です。
乳児では比較的よくみられ、約10~20%に認められると報告されています。
泣いたり、お腹に力が入ったりすると大きくふくらみ、眠っているときには目立たなくなることもあります。
多くの場合、痛みはなく、赤ちゃんは普段どおり元気に過ごしています。
自然に治ることも多い病気です
臍ヘルニアの多くは、成長とともに腹壁の筋肉が発達し、1~2歳頃までに自然に閉鎖します。
一方で、自然に閉鎖しても、おへその突出が残ることがあり、見た目が気になる場合もあります。
そのため、近年では月齢や臍ヘルニアの大きさに応じて、圧迫療法が選択されることがあります。
圧迫療法とは?
圧迫療法は、綿球などをおへそのくぼみに当て、医療用テープで固定し、臍輪が閉じやすくなるようにする治療法です。
国内の診療でも広く行われており、自然経過と比べて早期の閉鎖や、おへその形態改善が期待できることが報告されています。
また、生後早い時期に開始するほど効果が得られやすく、生後6か月頃までに開始することが望ましいと考えられています。
そのため、でべそが気になる場合は、「様子を見よう」と自己判断するのではなく、一度小児科で相談されることをおすすめします。
圧迫療法で気をつけること
圧迫療法を行う場合には、
- テープによる皮膚トラブルがないか確認する
- 定期的におへその状態を診察する
- ご家庭で適切にテープを管理する
ことが大切です。
当院では、お子さんのお肌の状態も確認しながら、それぞれに適した方法をご提案しています。
受診の目安
次のような場合は、小児科へご相談ください。
- 生後1~2か月頃から、おへそのふくらみが目立ってきた
- 泣くたびに大きく飛び出す
- 圧迫療法が適応になるか知りたい
- おへその形が気になる
また、
- おへそが赤く腫れている
- 強い痛みがあり触ると嫌がる
- おへそが戻らず、嘔吐や機嫌の悪さを伴う
場合は、**嵌頓(かんとん)**など緊急の対応が必要となることがあるため、早めに受診してください。
まとめ
赤ちゃんのでべそ(臍ヘルニア)は、多くが自然に改善する病気ですが、月齢や大きさによっては圧迫療法が適していることがあります。
早い時期ほど治療の効果が期待できるため、「様子を見ていて大丈夫かな?」と迷ったら、まずは小児科で相談することが大切です。
当院では、お子さんのおへその状態を丁寧に診察し、経過観察がよいのか、圧迫療法が適しているのかを一人ひとりに合わせてご説明しています。気になることがありましたら、お気軽にご相談ください。
上落合クリニック
小児科 院長 泉田 美知子


